4.生活保護の判断基準

生活保護の判断基準 4.生活保護の判断基準

 生活保護の可否は、「現在の生活が国の定める最低生活費を下回っているかどうか」を基準として判断されます。単に収入が少ないという理由だけではなく、世帯全体の収入・資産・扶養の可能性・他制度の活用状況などを総合的に検討したうえで決定されます。

 判断の中心となるのは、厚生労働大臣が定める保護基準です。年齢、世帯人数、居住地域などに応じて算定された最低生活費と、実際の収入を比較し、不足分がある場合にその差額が支給される「補足性の原理」に基づいて運用されています。

 また、預貯金や不動産、自動車などの資産がある場合には原則として活用が求められます。働く能力がある場合には就労指導が行われ、親族による扶養の可能性についても確認がなされます。ただし、これらは一律ではなく、個別事情を踏まえて判断されるのが実務の特徴です。

 生活保護の判断は形式的なものではなく、法令と通達に基づき、具体的な生活状況を丁寧に確認したうえで行われます。制度の基準を正しく理解することが、不安を減らし、適切な申請へとつながります。

4.生活保護の判断基準

4-1.生活保護の要否決定とは|世帯単位の判断基準と収入・資産活用の実務

保護の要否の決定 保護の実施機関は、保護の開始の申請があった場合は、① 保護の要否② 種類③ 程度④ 方法 を決定し、申請者に対して書面で、これを通知する必要があります(生活保護法第24条3項)。①の「保護の要否」は、要保護者世帯の最低生活...
4.生活保護の判断基準

4-2.最低限度の生活とは何か|憲法25条と生活保護における最低生活費の認定基準

最低限度の生活とは 最低限度の生活について、生活保護法第3条は「この法律により保証される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができる者でなければならない」としていますが、この規定は、憲法25条1項の「すべて国民は、健康で文...
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4-3.生活保護における扶養義務者の取扱い|扶養照会・通知・調査の実務を解説

扶養義務者の取り扱い 要保護者に扶養義務者がある場合には、扶養義務者に扶養及びその他の支援を求めるよう要保護者を指導するとともに民法上の扶養義務の履行を期待できる扶養義務者のある場合は、その扶養を保護に優先させることとしています(生活保護法...
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4-4.生活保護における収入申告と収入認定の実務|調査方法と必要経費の取扱い

収入に関する申告と調査の実務 要保護者が保護の開始または変更の申請をした場合のほか、次のような場合に要保護者の収入に関し申告を行わせることとしています。① 保護の実施機関において収入に関する定期または随時の認定を行うとする場合② その世帯の...
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4-5.生活保護の医療扶助|申請手続き・決定基準・医療券の仕組みを詳しく解説

医療扶助の申請 現に生活保護法による保護を受けていない者が、医療扶助のみ又は医療扶助と同時に他の扶助の開始を申請する場合には、保護申請書の一般的な記載事項のほか、申請の事由欄に・傷病の部位・発病時期・病状・社会保険の被保険者又は被扶養者の資...
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4-6.生活保護の介護扶助とは|申請方法・決定基準・介護券の仕組み

介護扶助の基本的な考え方 介護扶助は、困窮のため最低生活を維持することができない介護保険制度の要介護者と要介護者と要支援者に対して介護保険制度の給付と同等の給付を現物給付することにより扶助する者です。 介護保険制度のサービスを利用した場合は...