5-2-3.遺言保管制度の手数料と保管後に受け取る保管証の内容

保管申請時に収める手数料

 法務局での遺言書の保管申請には、手数料が必要です。

 遺言書の保管(及び遺言書のデータ管理)事務にはコストがかかることから、無料ではないのです。

遺言書の保管申請にかかる手数料の額

 遺言書の保管申請にかかる手数料は3,900円です。

 やはり、この金額、法務局のセキュリティで保管してもらえることは大きなメリットであると思います。

 手数料の額は、物価の状況のほか、遺言書保管所の事務に要する実費を考慮して政令で定められる(法12条)ものであるため、今後変更になることも考えられます。

 なお、手数料の額に不足があるときは、法令の却下事由であるため保管の申請が例外なく却下されてしまいます。(政令2条8号)

遺言書の保管申請にかかる手数料の納付の方法

 手数料の納付方法は収入印紙なります。(法12条2項)

 下記に「手数料納付用紙」を掲載しておきます。

 「手数料納付用紙」の印紙貼付欄に収入印紙を貼付して納付します。

 なお、収入印紙は郵便局、法務局等で購入できます。

 申請の当日に法務局で購入、貼付すること納付することができます。

 法務局で職員に申請手数料を確認してから購入すると安心です。

保管後に受け取る「保管証」の説明

 遺言書保管所で遺言書の保管申請をし、遺言書の保管が開始された後は、「保管証」が交付されます(省令15条)。

 この書面を受け取ることで申請が完了したことになります。

 その保管証には、遺言者の氏名や保管番号などが記載されます。

 下記に保管証のひな型を掲載しておきます。

保管証の交付のしかた

 保管証は、原則、後日法務局に出頭して手続が終了した後に交付を受けることができます。

 また、遺言者が送付費用を納付して請求すれば、保管証を郵便などの送付の方法で受領することもできます。(省令16条)。

保管証が廃棄されるとき

 遺言書の保管の開始から3カ月を経過しても遺言者が保管証を受領しないとき(法務局に出頭せず、郵便の通知の予約などもない)は、法務局は保管証の交付をする必要はありません。法務局はこの場合、保管証を廃棄できます(省令17条)

 遺言者側から見れば、保管証が不要であれば、3カ月間交付を受けなければよいということになります。

 卑近な人物に遺言書の存在を徹底を隠したいときなど交付を受けなければ、ほとんど100%で見つかることはないでしょう。

保管証の有用性

 保管証には、「遺言書が保管されている遺言書保管所の名称」「保管番号」が記載されていますので

・再度の遺言書保管申請

・遺言書の閲覧申請等

の際に照会情報として利用します。

上記に記載したような徹底した秘匿を望むとき以外は確実に受領しておいてください。

 また、信用できる親族に預けておくことで死後、遺言の開封や相続手続等がスムーズに進むことになります。