遺言書の保管状態での遺言書の申請撤回
法務局で遺言書保管中は、遺言者本人のみが意思によって、その保管を中止することができます。
なお、保管申請の撤回は遺言そのものの撤回とは異なります。
保管申請の撤回をしても、遺言の効力とは関係がありません。
遺言書の保管の申請撤回
遺言者本人は、その申請に係る遺言書が保管されている法務局(特定遺言書保管所)の法務局に対し、いつでも遺言書の保管の申請を撤回することが可能です。(法8条1項)
保管申請の撤回をしても、遺言の効力とは関係ありません。(この一行はとても重要に文章なります)
撤回の際は下にある「遺言書の保管の申請書の撤回書」と下記の書類を用意して、法務局にに自ら出頭(代理人は立てられません。)しなければなりません。(法8条3項、法5条)。
遺言書の保管の申請書の撤回書(1枚目)

遺言書の保管の申請書の撤回書(2枚目)

・遺言者の氏名、住所、生年月日及び本籍(外国人にあっては、国籍)に変更があり、その届出がない場合は、その変更を証する書類(省令26条)
※あくまで変更の届出がないまま撤回をしようとしているときのことである。
※ 撤回の手続きは、事前の予約が必要です。
※ 撤回には手数料はかかりません。
遺言書の保管を撤回した後の法務局の処理
撤回後は、法務局は遺言者に対して遺言書を返還し、遺言書のデータ情報(遺言書保管ファイルの記録)を消去します(法8条4項)。
「遺言書保管事実証明書」と「遺言書情報証明書」の違い
上記は紛らわしいのですが異なる書面になります。
「遺言書保管事実証明書」とは以下にも掲載しておりますが、遺言書保管ファイルに保管されている遺言書の保管の有無に関してのみを示してくれる書面となります。
それに対して「遺言情報証明書」はさらに一歩進んで保管されている「遺言書保管ファイル」に保管されている情報のすべてを示してくれる書面(次のページに参照)となります。
遺言書保管事実証明書の請求で調査してから遺言情報証明書をするのが順当な方法となります。
「関係遺言書」保管の有無確認と遺言書保管事実証明書
遺言者の死後においては、「法定されている利害関係人」(関係相続人等)は遺言書の保管状態の有無の調査を請求することができます。
遺言書事実証明書とはどういったものか、以下の通り掲示します。
遺言書保管事実証明書(遺言書の保管ある場合)

遺言書保管事実証明書(遺言書の保管ない場合)

「関係相続人等」「関係遺言書」の解説
ここで、遺言書事実保管証明書が請求できる「関係相続人等」について解説します。
以下、簡単に説明します。
・「関係相続人等」…遺言書保管事実証明書を取得できる法定(法9条1項)された当該相続の利害関係人
※ 当該遺言書を閲覧等できる人間を無制限に認めるわけにはいかない。
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とはいえ、保管者だけに閲覧できることに制限すると閲覧できないことによって不利益を被る人ができる
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そのため法律で不利益を被る人を先に想定し決めておこうとするため利害関係を設定
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その利害関係人を「関係相続人等」と呼ぶ
・「関係遺言書」…利害関係人(関係相続人)と関係のある遺言書
法律上、便宜的につけた遺言書の名前
※ ここでは全部表示してしまうと余計にわかりずらくなるので法定されている「関係相続人」の一例を述べる
・当該遺言書の保管を申請した遺言書の相続人(相続欠格者又は廃除された者及び相続放棄者も含む)
・受遺者、遺言により認知する者とされた子、遺言執行者
遺言書事実保管証明書の申請書の書き方について
以下、参考のために遺言書保管事実証明書の交付請求書を掲載しておきます。
遺言書保管事実証明書の交付請求書(1枚目)

遺言書保管事実証明書の交付請求書(2枚目)

遺言書保管事実証明書の交付請求書(3枚目)

保管の有無、保管されている場合は情報開示を受けれれる
遺言者の死後は、遺言書保管所における「関係遺言書(簡単にのべると、当該遺言について利害関係がある者)」の保管の有無、更に当該関係遺言書が保管されている場合には、遺言書保管ファイルに記録されている一定の事項を証明した書面「遺言者情報証明書」の交付を請求することが可能です(法10条)。
※ 条文を読まれて「何人も」から始まりますが、利害関係を有する「関係相続人等」のみになりますから注意が必要です。
なお、遺言書保管事実証明書の交付を請求の手数料800円がです。(手数料は変更される可能性はあります。実際、請求される場合は今一度法務局等でご確認ください。)
※ この請求は、全国どこの指定された法務局に対してもすることが可能です(「遺言書(紙)」そのものは当該法務局にしか存在しないが「遺言書保管ファイル」は管轄の法務局が管轄しているため)
※ 遺言書保管事実証明書の交付請求する場合は、事前の予約をしてください。
※ 遺言書保管事実証明書は、窓口だけでなく、郵送による交付の請求もできます。(返信用封筒と返信用切手は自分宛ての封筒を自分が作成することが必要)。

