6-11.外国人は生活保護を受けられるのか|準用の仕組みと権利の違い・制度上の課題を解説

6.生活保護の一問一答集

生活保護制度の課題② 外国人の生活保護(やさしく解説)

Q1. 外国人は生活保護を受けられるのですか?

A.
結論から言うと、
受けられる場合はあるが、日本人と同じではない
という扱いです。

Q2. なぜ日本人と同じではないのですか?

A.
理由は法律の書き方にあります。

生活保護法では対象が
「国民」=日本人
とされているためです。

つまり本来、
外国人は法律上の対象外です。

Q3. それでも受けられるのはなぜですか?

A.
これは法律ではなく、
行政(厚生労働省)の通知によるものです。

準用(じゅんよう)」という形で、
日本人に準じて支給されている
という扱いです。

Q4. 「準用」とはどういう意味ですか?

A.
簡単に言うと、

法律の権利ではなく、行政の配慮で支給されている

ということです。

そのため、

・権利として完全に保障されているわけではない
・日本人と同じ扱いではない

という違いがあります。

Q5. 日本人との違いは何ですか?

A.
代表的な違いはこれです。

不服申立て(審査請求)ができない場合がある

つまり、
「おかしい」と思っても争いにくいという点が問題です。

Q6. どんな外国人でも対象になりますか?

A.
いいえ、条件があります。

主に対象となるのは次の人です。

主な対象

永住者
定住者
活動制限のない在留資格の人

上記の対象者は簡単にいうと、ほとんど日本に住んでいて日本人と変わらない生活をしている人々です。

その他

特定活動の一部
条件により個別判断

Q7. この制度の何が課題なのですか?

A.
大きく3つあります。

① 法律上の根拠があいまい

外国人への支給は、
法律ではなく「通知ベース」

制度として不安定

※少し難しくいうと国会の立法化による判断が下されてないあいまいな状態。

② 権利として弱い

準用」なので、

日本人のように強い権利ではない
不服申立ても制限される

③ 裁判でも議論されている

いわゆる「ゴドウィン訴訟」では、

外国人の生活保護は権利として認められない
という判断が出ています。

ただし判決では、

外国人の生活を守る制度は必要ではないか
という指摘もされています。

Q8. まとめ

A.
外国人の生活保護のポイントは次の通りです。

法律上の対象は日本人のみ
外国人は「準用」で受給
権利としては弱い
制度のあり方が議論されている

つまり
「支援はあるが、制度としては不安定」というのが現状です。