「営業所の専任技術者」とは、「その営業所」に「常勤(常勤性)」して、「専ら(専任性)」その業務に従事する者をいいます。
これらの専任技術者を各営業所ごとに置かなければなりません。
考え方としては、該当する業種を専門とする技術者を各営業所ごとに確保してほしいということです。
この専任技術者の確保によって取得できる許可の業種が決まってきます。
それほど難しい話ではありません。
ただし、いくつかのポイントはあります。
「常勤性」「専任性」について
一般的には常勤とは正社員とかを思い浮かべるかもしれません。
建設業許可における「常勤性」は正社員とは違います。
では建設業許可における「常勤の…」とはどういった意味でしょうか?
手引きでは次のようになっています。
・事業体(法人又は個人事業主)と継続的な雇用関係にあり、休日その他勤務を要しない日を除き、通常の勤務時間中はその営業所に勤務できる者
このようにざっくりした抽象的な言い方になっています。
実際、役所では概ね、次の書面によって常勤性を確認することになってます。(各々の役所ごとに異なります。管轄の役所で問い合わせてください。)
◆健康保険被保険者証等
(個人事業主においては国民健康保険等)
◆雇用保険被保険者証
◆健康保険・厚生年金保険の「被保険者標準報酬決定通知書」
◆住民税特別徴収税額決定通知書(特別徴収義務者用)
当該建設業者の
①健康保険に加入していること
②雇用保険に加入していること
③住民税の特別徴収を受けていること
によって「常勤性」を判断します。
では、あわせて「専任性」についてはどうでしょうか?
「専任性」とは他社などでかけもちで勤務しているのではないかどうかを判断することになります。
もちろん、他者とのかけもちで専任技術者となることはできません。
「専任性」も「常勤性」と同様、上記の書面から判断します。
「健康保険」や「雇用保険」、「住民税の特別徴収」は2社以上で同時に加入や徴収できないので専任性が担保されます。
つまり、建設業許可の「常勤性」や「専任性」には正社員であるかどうかではなく概ね、健康保険等で判断することになります。
「営業所」について
「その営業所」というワードにもポイントがあります。
建設業者がA本店、B支店、C支店を持っていた場合、専任技術者(業種「大工」の技術者)を本店に一人置くことでA本店、B支店、C支店で営業できるでしょうか。
結論から言いますと、専任技術者が実在しない営業所では当該業種の営業はできません。
建設業許可としては「大工」の許可を取ることができますが、あくまでA本店でのみの営業となります。
専任技術者は当該営業所(本店A)を一人1店舗ごとの担当のみとなります。
つまり、専任技術者は店舗ごとに実在してなければならないのです。
当該ケースでA本店、B支店、C支店すべてで大工工事をしたいのであれば各店舗に一人ずつ「大工の技術者」を配置しなければなりません。
少し論点は変わりますが、複数の業種の許可を申請する場合(ex.大工工事とガラス工事)において、それぞれの業種について基準を満たしている者(ex.大工工事の技術者でありガラス工事の技術者でもある。)は、同一営業所内において、複数の業種の専任技術者を兼ねることができます。
「技術者」について
「専任技術者」とは下記のいずれかに示したものになります。
※わかりやすく説明するため簡略化います。実際にはもう少し複雑です。詳しく知りたい方は各都道府県が発行する「建設業許可の手引き」を参照してください。
| ● 一般建設業許可取得のための「技術者」になるためのいずれかの要件 |
| ① 許可を受けようとする業種に関して、別に定める国家資格等(難易度が低い)を有すること |
| ② 許可を受けようとする業種に関して、10年以上の実務経験を有すること |
| ③ 高等学校等(又は大学等)で許可を受けようとする業種に関連する学科を卒業した後に、5年(又は3年)以上の実務経験を有すること |
| ● 特定建設業許可取得のための「技術者」になるためのいずれかの要件 |
| ① 許可を受けようとする業種に関して、別に定める国家資格等(難易度の高い)を有すること |
| ② 一般建設業の専任技術者の要件②、③のいずれかに該当する者のうち、許可を受けようとする業種に係る建設工事に関し、2年以上一定の指導監督的な実務の経験を有する者 |
なお、特定建設業の許可を受けようとする場合は、1級の国家資格者、又はこれと同等の者を配置しなければいけません。
「これと同等の者」とはザックリいうと指揮、命令を含む経験者のことを指します。
ただし、下記の7業種は「特定建設業指定7業種」として、専任技術者となることができる者は1級国家資格者又は国土交通大臣認定者のみに限定されています。
➀土木工事業
②建築工事業
③電気工事業
④管工事業
⑤鋼構造物工事業
⑥舗装工事業
⑦造園工事業
指定7業種は原則として国家試験に合格しないと専任技術者となれないより他の22業種と比べてより厳格な業種となります。
推測になりますが経験というのはどうしてもばらつきが出てきます。(同じ10年の経験でも技術の差は大きく出ますね。)
特に指定7業種では重要性にかんがみ国家試験によって国が直に試験したいのではないか思われます。
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